波動方程式の一般解
世間に出回っている波動方程式の解法は関数形を天下りに導入してなぜそれが一般解なのかを言わないものばかりだったので書いた.はてなブログは式番号が付いてないとレイアウトがおかしくなるので式に絵文字がついてますが無視してください.
波動方程式を解く
簡単のため,一次元波動方程式の一般解を求める.すなわち,級関数について,偏微分方程式
の一般解を求めたい.
まずは,次の変数変換を考える.
と置けば,
を得る.とは一対一対応するので,関数はを用いてと表せる.
このとき,波動方程式の左辺は
となる.ただし,最後の式変形にが級であることを用いた.
右辺についても,
となる.これらを両辺に代入すれば,
であり,整理すれば
を得る.高次元に拡張した際も,最終的にはこの式に到達する.この式は,の級性より,
が共に成り立つことと同値.これを満たすような関数は,だけの関数とだけの関数で,
となる任意のである.それぞれ積分すれば,との原始関数をそれぞれ
ととおいて,
となるから,辺々足して,
を得る.左辺はの全微分であるから*1,
となり,変数変換を元に戻せば
を得る*2.定義より,は級の任意の関数.これが波動方程式の一般解である.
疑問
石を水面に投げ込んだ時の波って全然「平面」波に見えないんですけどどうなってるの?