技術書典に行きたかった

戦利品
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12時間寝てゆっくり向かい現地に着いたのが11:30頃(少し迷った).整理券の配布列ができててどうやら200-300人くらい既に並んでるみたい...

所用で秋葉原には一時間しか居れなかったのでまあ,無理..

第2回が有ったら次こそぜひ行きたいにゃん.

慶應は必修物理をやめる必要はない

2016年7月12日追記:
この記事は基礎において重大な誤解に基づいている.したがって,声明部分は全く誤っているから読む意味は無い.私がどのように間違えたか気になる人はその下を読んでもよいが,私が正しいと信じてはならない.後日正しい記事を書く.
誤った見識に基づいて非難する記事を書いたことをここに謝罪します.

声明

慶應理工学部では1年次に必修物理を通して春に力学を,秋に電磁気学を学ぶ.力学の講義は教科書の各章について講義2-3コマ,演習1コマによって構成されている.

これは素晴らしい仕組みだ.学生は演習を通して物理への理解を深めることができる―演習が根本的に壊れてさえいなければ.そして,テキスト第8章の演習問題は完全に壊れている.

良い問題はただ解く練習になるだけでなく,学生の思考を試し,本質的な理解を促すことさえできる.一方悪い問題は学生をいたずらに惑わし,教師から見ても学生の理解が不十分なのか,それとも性質の悪いひっかけにはまってしまったのか区別できない.それでも誤った答えを示すよりはましだ.答えを眺めることで初めて問題の意図を理解できる可能性も残されているし,少なくとも学生に嘘を教えてしまうことはない.

慶應が犯したのは両方だ.解くことのできぬ問題を学生に与え,解法と称して有害な嘘をばらまいた.それが単なるミスであるのならば仕方がない,ただ低質な教育であったというだけだ.しかし慶應は件の演習が壊れていることを知りながら何年も放置し続けている.これは講師陣が学生らをわざと苦しめようとしているか,それとも講義の質などどうでもいいと思っているに違いない.

いずれにせよ講師陣は不誠実である.「力学はまさに近代的な物理学の始まりといわれるゆえんを味わっていただく」とシラバスに謳っているのは良いが,彼らがやっているのは物理からは遠く離れたごまかしである.講師陣の皆様には即刻心を改めてかの演習を修正していただきたい.さもなくば,そのような劣悪な講義にはもはや行う価値は無い.

問題

件の問題を以下に示す.
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画像は慶應義塾理工学部 『物理学B』(2016) p.80より.但し2014年,15年度分も同じ演習が掲載されている.

方針

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上下方向の運動だけを考えよう.図1のように,鎖全体に働く力は重力 \rho Lg・手が引く力 f・床の垂直抗力 Nの3種類である.したがって,運動方程式は鎖全体の運動量をPとすれば(上向きが正),


\frac{dP}{dt} = f + N - \rho Lg. \tag{1}

ここで, P


P=\rho y v \tag{2}
と書けることを利用すれば,結局


\rho v^2 + \rho ya = f + N - \rho Lg \tag{3}
を得るから,未知の量 f,N,yの内2つが分かれば,この方程式を解くことで残りを求められる.そう,2つ必要なのだ.しかし,慶應は(2)(3)で量を1つしか与えていない.では,一体どのようにしているのか.

慶應の指導

慶應の解説では


N=\rho (L-y)g \tag{4}
としてこの先の議論を進めている.もし(4)式が正しければ,未知の量が2つになるので上手くいく.しかし,(4)式を導く合理的な理由は存在しない

物理的な問題点

拘束条件

まず初めに,束縛力は拘束条件によって定まるという事実に注意したい.例えば,床に置かれた物体は「床に垂直な方向へ移動しない(床に垂直な方向の速度0)」という条件から,垂直抗力が重力に等しくなると決まっているのだ.では,この問題の条件は何だろうか?

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一つには,「鎖は全て机の上にある」という条件がある.しかし,これは式を立てるのには役に立ちそうもない.他には無いだろうか?鎖を2つの部分に分ける,というのが一つの発想である.図2のように鎖を動いている上の方と静止している下の方に分けてみれば,

  • 動いている部分 → 全体が速度 v

  • 静止している机上部分 → 全体が速度 0

という条件が出てくる.静止している部分に着目してみれば,床に乗った物体と同じなのだから,垂直抗力が重力を打ち消すだけ働くのだ―と考えれば,(5)式から慶應の与える Nの式を出すことができる.


\text{机上部分全体が静止している}\Rightarrow
\underbrace{0}_{加速度}=\underbrace{N-\rho(L-y)g}_{机上部分に働く力?} \tag{5}
このモデルをKOモデルと呼ぼう.しかし,KOモデルには問題がある.

消えた相互作用

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KOモデルの問題点とは,鎖どうしの相互作用が考慮されていないということである.鎖の動いている部分と静止している部分はつながっているのだから,力のやりとりがあっても良いはずである(図3).それを Tと置こう.すると,(5)式は(6)式のようにに書かれなければいけない:


0=N-\rho(L-y)g+T. \tag{6}
Tも未知の量であるから,鎖を分割して新たな式を得たのは良いが,同時に未知の量も増えてしまっている.これでは yを求めることはできない.

もし,KOモデルのように Nが先の式であると主張するならば, T=0である,すなわち鎖の動いている部分と静止している部分の間に相互作用はない,という仮定が必要になる.KOモデルを採用するにはこの仮定を説明するような理由が必要だが,この仮定は直感的にも疑わしい.ちょうど引っ張り上げているところで力が働かないのは極めて奇妙では無いだろうか?

KOモデルの破綻

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それだけでなく,KOモデルは力学の一般法則に反していることさえ示すことができてしまう.静止した鎖の部分を図4のように更に2つに分割しよう.片方は動いている部分につながっているところから長さ v\Delta tだけ切り取った部分 \delta,もう片方は残りの長さ L - y - v\Delta tの部分 Rとしよう(図5-1).図5-2は図5-1から \Delta t秒経過した後の状態を示している.このとき,部分 \deltaは速度 vで運動している.したがって,この \Delta t秒間で部分 \deltaには \rho v^2 \Delta tだけの力積が加えられていることが分かる.

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この二つの間では上下方向に力を加えあってはいないというのは直感的に妥当だ.したがって,残りの部分には重力と垂直抗力しか働かず,これらがつり合っているのだから Rに働く垂直抗力 N_R


N_R=\rho(L-y-v\Delta t)g \tag{7}
となる.KOモデルによれば垂直抗力全体は N=\rho(L-y)だから, \deltaに働く垂直抗力 N_\delta


N_\delta = \rho v\Delta t g \tag{8}
となり, \deltaに働く重力とつり合っている.そのうえ,KOモデルでは動いている鎖の部分が \deltaを引く力も 0なのだから,結局, \deltaに加わる力は全体で


T+N_\delta-\rho v\Delta t g=0 \tag{9}

となり,これは \delta \rho v^2\Delta tの力積が加えられたことに反してしまう,すなわち運動量保存則を破ってしまっているのだ.そのようなモデルを使用することは物理的に全く妥当ではない.つまり慶應 N=\rho(L-y)gという推論は根本的に誤りである.

慶應の不誠実な姿勢

この問題が,もし教科書の片隅に小さく書いてあるだけだったら,問題はそこまで大きくなかっただろう.ただチェックが行き届いていなかったというだけだ.しかし,この問題は章末の演習として何年もの間1ページを占有しているし,そのうえ演習の時間を1時限とってこの問題に充てている.更に,演習の時間ではTAが学生のサポートおよび解説をしていた.垂直抗力の出所が分からなくて質問をした学生もきっといたことだろうに,そのとき教員やTAはこの問題点に気付かなかったのだろうか.居なかったとしたらこの記事を読んで大いに反省していただきたい.居たとしたら,学生にこのような劣悪な問題を与え,しかも物理的に不適当な考え方を回答と称し強要するという悪事に良心の呵責は覚えなかったのか.悪いと思っているのならば何故教科書は依然としてこの壊れた問題を何年間も掲載し続けているのか.期末試験の過去問から適当に選んで取り替えてやれば十分なのに,その程度の労も厭うほど講義のことなどどうでも良いと考えているのか.それとも学生を罠に嵌めて喜んでいるのか.いずれにせよ慶應は不誠実である.悪質な演習を放置し続け学生に被害を与え続けているのは道義にもとる行為だ.慶應は今すぐ演習を修正しなければならない.さもなくば必修物理の講義をやめろ.

導体で「定常電流の保存則」が成り立つ訳

「定常電流の保存則」*1は,以下の式で表されるような電流の性質である.


\mathrm{div}\,\boldsymbol{i} = 0

「定常電流の保存則」は,電場の定常性を仮定すれば,アンペール・マクスウェルの法則から導かれる.


\begin{align}
\mathrm{rot}\boldsymbol{B} &= \mu_0\boldsymbol{i}+\mu_0\varepsilon_0\frac{\partial \boldsymbol{E}}{\partial t}\\
\mathrm{div}(\mathrm{rot}\boldsymbol{B}) &= \mu_0\mathrm{div}\,\boldsymbol{i} + \mu_0\varepsilon_0\mathrm{div}\left(\frac{\partial \boldsymbol{E}}{\partial t}\right)
&\text{$\mathrm{div}(\mathrm{rot}\boldsymbol{B})=0$,$\frac{\partial \boldsymbol{E}}{\partial t}=0$から}\\
\mathrm{div}\,\boldsymbol{i} &= 0
\end{align}

導体とは,内部で常に\boldsymbol{E}=0が成立するような物体であるから,当然\frac{\partial \boldsymbol{E}}{\partial t}=0であり,「定常電流の保存則」が成立する.

この議論により,回路の大部分を為す導体では電流は非圧縮的と考えてもよいことが分かるが,そのほかの回路素子についてはまだ不明だ.だれか考えてください.

*1:「定常電流の保存則」は,定常電流についての性質でも無く,また保存則というよりは電流の非圧縮性とでも呼んだ方が良いが,「定常電流の保存則」という言葉が広く使われているので,本稿もそれに従う.

20歳になった

こんな記事を読んでいる暇があったらSHOW BY ROCKのシアンちゃんの誕生日を祝え.
showbyrock-anime.com
祈れ.10万回だ.

20歳になった.金柑酒を飲んだ.舌に皮の苦みが広がった.飲み込むと喉の辺りがじんじんと焼かれるような気がして,鼻に金柑と,アルコールのにおいが広がった.

特に酔うことはなかった.グラス一杯だとこんなものなのだろうか.

進路に迷っている.つい数か月前までは物理をやるぞと心に決めていたのに,最近は情報理論に心が傾き始めている.Twitterで流れてきた [1604.02603] Information, Processes and Games を最初の方だけ読んでみたのだけど,「計算の目的は?」「情報が増えるってどういうことだろう?」とかなかなか面白そうなことをしているなーっと思った*1.数か月ぐらいの周期で興味がぶらぶら振れてってしまうのがつらい.今は情報理論いいぞとか思っててもどうせ冬頃にはまた別の何かに向いてって,結局何も身につかないのかなあと思うと嫌になる.何かこれ一本でやるぞと思えるようになりたい.信仰がほしい.めっちゃおしっこいきたい.

まー情報理論やろうにも慶應情報工学科に理論系の研究室無いからどーにかしないといけないんだけどね.
研究紹介 – 慶應義塾大学理工学部 情報工学科


ご意見ご感想をお待ちしております: 
http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/3UXYIWN8F6R3Y

*1:さっくり熱力学第二法則の話使ってる所あるんだけど情報理論と熱力学とでうまく繋がりがつくのかなあ

#学門越え落ちたの私だ

ネタの鮮度落ちてない?

慶應大学理工学部には受験時に次の5つの学門を選んで入学します.

  1. 物理
  2. 数学
  3. 化学
  4. 機械
  5. 情報

1年生は進級時に学科を選ぶのですが,基本的には所属している学門の学科しか選択できません.異なる学門の学科へと進学するには,『学門越え』をする必要があります.

学門越え』をする場合は,同じ学科へ『学門越え』する学生の内で成績が高い方から,特別な定員(通常の○%)分だけが進学することができます.

ぼくは学門5(情報系)から物理学科(学門1)に『学門越え』を申請し,今年の成績は以下の通りでした.

f:id:pandaman64:20160317022416p:plain

Aがたっぷりできれいだなあ()物理学科の定員1名だけどいけるだろうなあ()

結果は次の通り↓

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(´・_・`)・・・

ぼくよりできる奴がいるのは知ってるけどよりにもよって物理学科に『学門越え』するような奴の中におりますかー

正直この成績で物理学科行けないの信じられないにゃあ 悲しいにゃあ

情報工学でやりたいこと見つかってません.「これやろうぜ!」みたいなの待ってます.Kinectで画像処理したり自作言語のコンパイラ作ったりしたことがあります.よろしくお願いします.

掛算の順序について(英語)

初等教育における掛算の順序固定教育について色々考えて文章の形にまとめたので置いておきます.
リンク:http://1drv.ms/1K6aQ1t
英語の講義の期末レポート用に書いたので英語です.日本語版は試験終了後気が向いたら書きます.

化学の勉強しなきゃ・・・

波動方程式の一般解

世間に出回っている波動方程式の解法は関数形を天下りに導入してなぜそれが一般解なのかを言わないものばかりだったので書いた.はてなブログは式番号が付いてないとレイアウトがおかしくなるので式に絵文字がついてますが無視してください.

波動方程式を解く

簡単のため,一次元波動方程式の一般解を求める.すなわち,C^2級関数\psi(x,t)について,偏微分方程式


\dfrac{\partial^2 \psi(x,t)}{{\partial t}^2} = c^2 \dfrac{\partial^2 \psi(x,t)}{{\partial x}^2}\tag{cは定数}
の一般解を求めたい.

まずは,次の変数変換を考える.


\begin{align}
X = x + ct,&Y = x - ct \tag{☺}
\end{align}
と置けば,


\begin{cases}
\dfrac{\partial X}{\partial x} = 1 & \dfrac{\partial X}{\partial t} = c \\
\dfrac{\partial Y}{\partial x} = 1 & \dfrac{\partial Y}{\partial t} = -c
\end{cases} \tag{☺}
を得る.(x,t)(X,Y)は一対一対応するので,関数\psi(x,t)X,Yを用いて\psi(X,Y)と表せる.

このとき,波動方程式の左辺は


\begin{align}
\begin{aligned}
\frac{\partial^2 \psi(X,Y)}{{\partial t}^2}
&= \frac{\partial}{\partial t}\left(\frac{\partial X}{\partial t}\frac{\partial \psi}{\partial X}+\frac{\partial Y}{\partial t}\frac{\partial \psi}{\partial Y}\right) \\
&= c\frac{\partial}{\partial t}\left(\frac{\partial \psi}{\partial X}(X,Y)-\frac{\partial \psi}{\partial Y}(X,Y)\right) \\
&= c\left(\frac{\partial X}{\partial t}\frac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}+\frac{\partial Y}{\partial t}\frac{\partial^2 \psi}{\partial Y\partial X}-\frac{\partial X}{\partial t}\frac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}-\frac{\partial Y}{\partial t}\frac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2}\right) \\
&= c^2\left(\frac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}-2\frac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}+\frac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2}\right)
\end{aligned} \tag{☺}
\end{align}
となる.ただし,最後の式変形に\psiC^2級であることを用いた.

右辺についても,


\begin{align}
\begin{aligned}
\frac{\partial^2 \psi(X,Y)}{{\partial x}^2}
&= \frac{\partial}{\partial x}\left(\frac{\partial X}{\partial x}\frac{\partial \psi}{\partial X}+\frac{\partial Y}{\partial x}\frac{\partial \psi}{\partial Y}\right) \\
&= \frac{\partial}{\partial x}\left(\frac{\partial \psi}{\partial X}(X,Y)+\frac{\partial \psi}{\partial Y}(X,Y)\right) \\
&= \frac{\partial X}{\partial x}\frac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}+\frac{\partial Y}{\partial x}\frac{\partial^2 \psi}{\partial Y\partial X}-\frac{\partial X}{\partial x}\frac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}-\frac{\partial Y}{\partial x}\frac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2} \\
&= \frac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}+2\frac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}+\frac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2}
\end{aligned} \tag{☺}
\end{align}
となる.これらを両辺に代入すれば,


c^2\left(\dfrac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}-2\dfrac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}+\dfrac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2}\right)
 = c^2\left(\dfrac{\partial^2 \psi}{{\partial X}^2}+2\dfrac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y}+\dfrac{\partial^2 \psi}{{\partial Y}^2}\right)
  \tag{☺}
であり,整理すれば


\dfrac{\partial^2 \psi}{\partial X\partial Y} = 0 \tag{☺}
を得る.高次元に拡張した際も,最終的にはこの式に到達する.この式は,\psiC^2級性より,


\begin{cases}
\dfrac{\partial}{\partial X}\dfrac{\partial \psi}{\partial Y} = 0\\
\dfrac{\partial}{\partial Y}\dfrac{\partial \psi}{\partial X} = 0
\end{cases} \tag{☺}
が共に成り立つことと同値.これを満たすような関数は,Xだけの関数f(X)Yだけの関数g(Y)で,


\begin{cases}
\dfrac{\partial \psi}{\partial X} = f(X)\\
\dfrac{\partial \psi}{\partial Y} = g(Y)
\end{cases} \tag{☺}
となる任意のf(X),g(Y)である.それぞれ積分すれば,f(X)g(Y)の原始関数をそれぞれ
F(X)G(Y)とおいて,


\begin{cases}
\displaystyle\int\dfrac{\partial \psi}{\partial X}dX = F(X)\\
\displaystyle\int\dfrac{\partial \psi}{\partial Y}dY = G(Y)
\end{cases} \tag{☺}
となるから,辺々足して,


\int\left(\dfrac{\partial \psi}{\partial X}dX+\dfrac{\partial \psi}{\partial Y}dY\right) = F(X) + G(Y) \tag{☺}
を得る.左辺はd\psiの全微分であるから*1


\begin{aligned}
\int d\psi &= F(X) + G(Y) \\
\psi &= F(X) + G(Y)
\end{aligned} \tag{☺}
となり,変数変換を元に戻せば


\psi(x,t) = F(x + ct) + G(x - ct) \tag{☺}
を得る*2.定義より,F,GC^2級の任意の関数.これが波動方程式の一般解である.

疑問

石を水面に投げ込んだ時の波って全然「平面」波に見えないんですけどどうなってるの?

*1:ここの議論適当

*2:積分定数は適当にF,Gに繰り込めばよい